ユーザ行動観察についていろいろ
おはようございます!よしおか!です。
お盆休み(休みボケ)を頂いたのでリフレッシュがてら記事をかかせていただきました。少し長めになっていますが最後まで読んでもらえたら幸いです。
今回はユーザ行動観察といったものを調べてみました。
それとともに出てきたユーザビリティテストとの違いやユーザ行動観察の仕方等を紹介していきます。
本題に入る前にまずユーザビリティという単語の説明を行っておきます。
ユーザビリティというのはwebサイトやアプリを利用する際の「使いやすさ」のことです。
ただ、漠然と「使いやすさ」というだけでは曖昧としたものとなってしまいますので
「定性分析」や「定量分析」というものを行なって評価することができます。
定性分析というのは視覚や行動によるデータや、数値として表しにくいデータを取るということで、ユーザの行動や使用感等と言った感覚的な物を調査することです。
今回題材としているユーザ行動観察はこの定性分析のデータを取るための手法の一つです。
他にもアイトラッキングやユーザビリティテストによって調査することができます。
定量分析というのは数値のデータを取り、量的な情報を集めるのに使われます。
主な手法としてgoogle Analyticsを利用したり、アンケート調査を行うことでこちらのデータは取ることができます。
また、定性分析によって作成、改善案に方向性の仮説を出してその仮説を元に定量調査をすることによってよりユーザの声を反映した調査を行うことができます。
ユーザ行動観察というのは上記でも説明をしましたが定性分析をするための手法の一つです。
定量分析では取れない数値以外の部分、ユーザーによる使い勝手や満足度などを図るための手法で
自社案件以外との比較や選択した際のユーザー心理などを調査することができます。
この、「比較や選択した際」というのがとても重要で、同じ定性分析のユーザビリティテストとは大きく異なっているところです。
ユーザ行動観察は通常よく行われるユーザビリティテストとは目的や対象、方法などが異なっています。
【目的】
ユーザビリティテスト:UIを主にチェック
ユーザ行動観察:上記に加えて行動パターンや心理が読み取れる
【対象】
ユーザビリティテスト:自社のサイトやアプリ
ユーザ行動観察:自社サイトだけでなく競合サイト、それらに行き着くまでの検索やまとめサイト等利用部以外の要因
【方法】
ユーザビリティテスト:対象のサイトを指定して、○○を行って欲しい等といった具体的な方法を行ってもらう
ユーザ行動観察:ユーザ毎による対象のサイトを指定せずに現実的な状況で調べてもらう。
といった違いがあります。
ユーザビリティテストでは対象のサイトを指定して利用してもらい、そのサイトでの使用感を聞くので、どのような理由で来たのかという「現実的な利用状況」が届きにくいという欠点がありました。
しかしユーザ行動観察ではサイトに行き着くまでの経路観察やテスト後にサイトを選んだ理由などの調査を行いますので、そういった欠点が解消されて、より日ごろの利用状況に近いデータを取ることができます。
また、定量分析では見つかりにくかった目の動きやユーザの心理状況などをその場で確認することができるので数値だけでは分からなかった発見ができます。
過去に大企業でも過去のような事例がありました。
このことは実際にユーザを観察しないとわからないことだと気が付き業績アップに結びつけることが出来ました。
被験者にはあらかじめ○○を行う場合どういったように調べますか?と言った目的を告げます。その後はユーザの自由にそれらについて調べてもらいその過程ではあまり口出しをしてはいけません。あくまでユーザの使用感を観察するものなので、観測者が口出しをするのはあまり良くありません。
ひと通り調べ終わった後にフィードバックを行い、「ここを選んだ理由は?」「すぐに引き返したけどなぜ?」と言った質問を問いかけます。
ユーザ行動観察ではこれらのことをマンツーマンで行い、より現実的な利用状況を確認することができます。
また、様子を動画で撮影することにより、ユーザーの目線の動きや行動詰まりなどが後ほど確認することができ改善箇所の確認を復習することもできます。
・ユーザが評論家にならないように気をつける。
ユーザの中にはテストをこなっている最中にデザインやサイトの作りに対して「ここはこうしたほうが~」といった指摘等を行い始めてしまう場合があります。
ユーザ行動観察ではあくまでユーザの現実的な利用感が欲しいのでそういった場合は後でまとめて聞くのでまずはひと通り触って下さいと言った誘導が必要となります。
それとは逆にユーザが無言でもくもくと進めてしまった場合には注視して観察を行い、観察後にしっかりと指摘が出来るようにしないといけません。
・人数は1セグメントあたり3~5人で行う事が多い
アプリなどの場合様々な目的で利用する方が多いのでサイト、アプリ単位ではなくセグメント単位で分けるのがベストです。
少なすぎるという声もあるかもしれませんが、少なくとも『こういった状況でこういう風に利用する方の意見』として細かい範囲で分けた後に
議論に持ち込んで説得力のあるデータとして持ち込むことが可能です。
サイトやアプリを作成しても製作者や作成に携わっている人だと少なからず利用者との乖離が出てしまいます。
ユーザ行動観察を行わないと数字だけを追いかける作業になってしまい、なにか課題かがわからなくなってしまい本質的な改善案からずれた改善案を出してしまうこともあります。
自社サイトの外での行動パターンの把握からサイトの誘導方法や行動理由を生の声で確認することができるので
よりユーザに近い改善が行えることができます。
他にもその場で画像編集ソフト等を使い簡単な改善案を提案することができ、改善の早期検証を行うこともできます。
・営業資料の一環として利用する
自社サイトの営業の売り込みを行う際にSEOだけでは競合他社と同じような資料ばかりとなってしまい、顧客の心をつかみにくいといったところにユーザ行動観察を行っているという資料を持込、強みとすることができます。幸いユーザ行動観察自体あまり浸透している方法ではないので目新しさとしても有用です。
・ABテストの際に利用する
ABテストを行う際により深い仮説出しが出来るようになります。
ユーザ行動観察を行っていると他社のサイトを選んだ理由というのが明確に調査することができます。そういった時に「ここの文言に惹かれた」「このレイアウトが良かった」
等といった声を聞くことができればより深いレベルの仮設出しがすることができます。
・マンネリ気味になっているレポートに新しい議題を提起することができミーティングや打ち合わせを活性化させる効果もあります。
今までABテストやアナリティクスといった定量分析を中心に勉強していましたが、定性分析という新しい角度からサイトやアプリをチェックする方法が学べて大変良かったです。
今回のテストは「検索をしていただくところ」から始まっていますがSEOでの順位が上がっていない新規サイトやリニューアルサイトでは検索して入るところを飛ばして、複数の類似サイトや目的の検索ワードで上位に上がっているサイトを羅列してこの中から調べて下さいと言った限定条件にしてテストを行うことも有用かと思いました。
サイトの作成に携わらないユーザの方の声というのは大変貴重なデータになると思いましたので一度試してみたい手法だと思いました。

よしおか!

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サイトの数値を追う形になってしまうので確かにマンネリ間というかそれ以上の情報が聞けないので少しサイト製作を続けていくと壁に当たっていたように思います。
なので
「ここの文言に惹かれた」「このレイアウトが良かった」などがきけるのは
ホントにサイト作成をしていると聞きたい点ですよね!